ナイアシンとはどのような成分ですか?
ナイアシンというのは、かつては「ビタミンB3」と呼ばれた、炭水化物や脂肪を分解してエネルギーを取り出すのに不可欠の成分です。
ナイアシンが含まれているものは?
ナイアシンは、食品ではカツオやマグロ、タラコなどの魚介類や肉類、酵母、キノコなどに多く含まれています。
なお、天然には、ニコチン酸と、ニコチン酸のカルボキシル基がアミド化されたニコチン酸アミドが混ざった形で存在していて、この両方を併せてナイアシンと呼びます。
ナイアシンの効用は?
ナイアシンは、体内では、ニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチド(NAD)やNADリン酸(NADP)などに変換され、酸化還元に関係する様々な酵素(体内で働く酵素の約2割)の補酵素として働きます。
また、このナイアシンが不足すると体力が落ち、口内炎や皮膚の炎症、下痢などを起こしやすくなります。
さらに、ナイアシンからできるNADは、アルコールの代謝酵素(アルコールデヒドゲナーゼ)の補酵素なので、お酒を大量に飲むとどんどん消費され、欠乏することもあります。
ナイアシンの摂取量は?
1日当たりの摂取目安量にナイアシンが5〜15mg含まれている食品には、「保健機能食品」(栄養機能食品)の表示が認められています。
日本人成人の1日当たり栄養所要量は、男性が16rNE(29歳までは17rNE)、女性が13rNEで、妊婦は2rNE、授乳婦は4rNEを追加するとされています。
なお、成人の許容上限摂取量は30rNEとされています。
※NEはナイアシン当量の略です。 |